人材育成×コーチング マネジメント×コーチング

1日3分でできる 部下との信頼関係を構築する3つのコーチングスキル

1日3分でできる 部下との信頼関係を構築する3つのコーチングスキル

部下との信頼関係ができていない…」
「コミュニケーションが大切なのはわかるけど、忙しくて時間が取れない…」
「下手に関わるとハラスメントって言われるんじゃないか…」

こんな疑問にお答えします!

 

本記事の内容

  1. 1日3分でできる 部下との信頼関係を構築する3つのコーチングスキル
    1)「承認」のスキル
    2)「フィードバック」のスキル
    3)「フォーカスを変える質問」のスキル
  2. ハラスメントと言われないために注意する3つのポイント

 

(著者の紹介)

中城卓哉(なかしろ たくや)

独立してからの14年間で、8,183名以上の方のメンタル改善に貢献してきました。
市長、県議会議員、経営者、メガバンクや大手自動車メーカー社員から、
鬱の人やカルト宗教の元信者まで、幅広いクライアントの支援実績があります。

講師としては、東京商工会議所、武蔵野商工会議所、調布市、川西市、
The Associaton for Talent Development(ATD)、日経BP社、
マセラティ・ジャパン株式会社、ノボ・ノルディスクファーマ株式会社、
エドワーズ・ライフサイエンス株式会社、
ゾエティス・ジャパン株式会社、株式会社fitfit、西武信用金庫、
上智大学、千葉大学、大妻女子大学、城北学園中学・高等学校 など、
多くの企業・団体・学校で講師を務めてまいりました。

マセラティ・ジャパン様
大妻女子大学様
東京商工会議所様

 

1日3分でできる 部下との信頼関係を構築する3つのコーチングスキル

1)承認

相手を「認める」「ほめる」という技術です。

技術と言うと大げさに聞こえるかもしれませんが、ただ何気なくほめるだけではなく、
ポイントを押さえてほめることで、効果的に部下との信頼関係を作ることができます。

 

どうやって使うの?

承認は、大きく分けて3段階あります。

 

レベル1:「成果」「結果」をほめる

部下が出した、良い結果をほめるのが、レベル1です。

営業で契約を獲得してきたとか、クレームを上手に収めたとか、
目に見えてわかる「良い結果」を「よくやったね」とほめてあげます。

目の前にほめる理由があるので、比較的簡単にほめることができます。

 

レベル2:「行動」「能力」をほめる

まだ結果につながっていない、部下の「行動」や「能力」をほめます。

契約にはつながらないけど、よく客先を訪問しているとか、
毎日きちんとスキルアップのための勉強をしているといった
部下がやっている行動を「よくやっているね」とほめてあげます。

 

これは、まだ結果が出ていないので、少し難易度が上がります。
部下を普段からよく見ていないと、ほめられないかもしれません。

その代わり、部下は「自分のことを気にかけてくれているんだ」と思って
より上司を強く信頼してくれるようになります。

 

レベル3:「性格」「人格」をほめる

普段の振る舞いから見える、その人の性格をほめてあげます。

細かいところまでよく気がつくとか、人との距離感を取るのが上手とか、
実際にやっている行動よりも、もっと深い部分をほめてあげるのです。

 

「行動」「能力」以上に、部下のことを気にかけていないと
ここをほめるのは難しいのですが、

人の性格や人格をほめてくれる人はほとんどいませんので、
そこをほめてくれる上司には、部下は心をひらいてくれて、
報告・連絡・相談も十分にしてくれるようになります。

 

注意するポイントは?

「ほめることを目的にしない」ことに、十分気をつけてください。

承認で重要なのは「相手の長所を見つけ、それを伝える」ということです。

取ってつけたようなお世辞を言うと、
「課長、気持ち悪い」「裏があるんじゃないか」と
かえって警戒して、心を閉ざしてしまいます。

 

2)フィードバック

相手に改善を促すように伝える技術です。

ただ「〇〇ができてないよ」のように指摘するのではなく、
かといってほめるだけで短所を指摘しないというのでもなく、
相手に前向きな気持ちで行動を改めてもらうための伝え方になります。

 

どうやって使うの?

一番簡単なパターンでお伝えしますと、
フィードバックは、「最初にポジティブ」が鉄則になります。

1)相手のできているところ、いいところをほめる
2)相手に改善してほしい点を伝える

この2ステップになります。

 

人は、たとえそれが正論でも、いきなりダメ出しをされたら
「いや、でも…」と反論したくなるものです。
それは上司であるあなたも同じなのではないでしょうか。

なので、最初からいきなりダメ出しをすると、素直に聞く耳を持たずに
口答えや言い訳をする可能性が高くなります。
口に出さなくても、内心「でも…」と思っていたら、
せっかくの上司からのアドバイスも効果が半減してしまいます。

 

そこで、最初にいいところをほめてあげることで、
「自分は肯定されているんだ」という実感を持ってもらうのです。

そして、「全部ダメなわけじゃない。いいところを認めてもらえた」
という安心感があることで、
その後の指摘に対しても比較的素直に聞く体勢ができるのです。

 

なので、
先にポジティブな面を伝えて、
その後から改善してほしい点を伝える。

部下に対する指摘をこの順番で行うことで、
耳の痛い指摘をしても信頼関係を損なわずに済むのです。

 

注意するポイントは?

「先にポジティブを伝える」というだけなので、
特に難しいことではないのですが、
強いて言うなら、

「でも」を使わない
ということでしょうか。

 

「でも」は前の言葉を打ち消す言葉ですから、
その前に言ったことを否定する、なかったことにする働きがあります。

「あなたは仕事が丁寧で、仕上がりもよくできているね」
とほめたのに、「でも」と言うだけで、
「仕事が丁寧で仕上がりもいい」という言葉を打ち消してしまい、
ほめたことが「なかったこと」になってしまったら、もったいないです。

 

なので、ほめた後に指摘をするときは、「でも」ではなく
「もっと良くするために」という言葉を続けると良いでしょう。

 

3)フォーカスを変える質問

相手に質問を投げかけて、気持ちを前向きにする技術です。

質問はコーチングの中心となる技術ではありますが、
前の2つより少し難易度が上がります。

ですが、たった一言で部下の考え方や感情が変わることもある
影響力の高い技術でもありますので、
ちょっと意識して試してみていただければと思います。

 

どうやって使うの?

質問だけで本が1冊書けるくらい、応用範囲が広いのですが、
ここでは基本的な使い方を1つ、ご紹介します。

それが、
「ポジティブなことを聞く質問」をすることです。

 

私たちの脳は、質問されるとその答えを探すという習性があります。

なので、ポジティブな質問をされるとポジティブな答えを、
ネガティブな質問をされるとネガティブな答えを考えるのです。

 

たとえば、
「この間の商談は、どうしてダメだったんだろう?
と質問すると、商談がダメだった理由を考え始めます。

「準備ができていなかった」「タイミングが悪かった」
「受け答えが下手だった」「運が悪かった」
などなど、ネガティブな答えがどんどん出てきます。

 

ネガティブなことを考えると、気持ちも落ち込んできます。

それだけではなく、仕事でダメだったことを上司に聞かれると、
部下はプレッシャーにも感じてしまいますし、
自分が責められているような感覚になるかもしれません。

 

それに対して、
「この間の商談から、次に活かせることは何だろう?
と、前向きな質問をすると、
前回の商談から次に活かす方法や行動を考えます。

「きちんと準備をして商談に臨む」
「話を切り出すタイミングを事前にシミュレーションしておく」
「受け答えを上司と練習しておく」
「前の日に神社にお参りする」

のように、次の商談でいい結果を出すための思考になります。

 

そして、そのように前向きな思考に導いてくれる上司には、
部下も安心して接することができるのです。

 

注意するポイントは?

あくまでもコミュニケーションですので、
「質問で相手をコントロールしよう」としないことです。

「この仕事、残業しないと終わらないけど、どうする?」
という質問は、質問しているようで
「残業しない」と答えられないような誘導尋問みたいになっています。

こうなってしまうと、質問は逆効果。
部下の中に「やらされ感」が出てしまいます。

あくまで「相手のため」に質問を使うようにしましょう。

 


コーチングのスキルには、他にも
「傾聴」や「ペーシング」「共通点探し」など
信頼関係を構築する技術があります。

その中でも、「すぐに使える」ものを3つ、ご紹介しました。

 

ちょっと心がけるだけでも、部下の反応が変わったりしますので、
一つずつでも試してみてくださいね。

もっと詳しく知りたい、という方は、
私が上梓した本に書いてありますので、読んでみてくださいね。

>> 『すぐに役立つ! コーチングの基本と活用法』

 

 

ハラスメントと言われないために注意する3つのポイント

最近は何でもハラスメントと言われてしまうご時世で、
部下と話すのにも気を遣うかと思います。

ハラスメントは「〇〇したらハラスメント」という
明確な線引がないので、難しいですよね。

 

明確な線引がないので、100%ではないですが、コーチングの視点から
良好な信頼関係を築き、ハラスメントと言われないための
3つのポイントをご紹介します。

 

1)「命令」ではなく、「依頼」する

上司・部下の関係では、業務上は上司が部下に「命令」をしますよね。
これは職務権限上、当然と言ってもいいでしょう。

上司ですから、指示命令をするのは当たり前のことではあるのですが、
同じ命令でも、伝え方を変えることで
部下に与える印象を変えることができます。

 

「〇〇をやっておけよ」ではなく、
「〇〇をやってくれるかな?」

これだけで、プレッシャーや威圧感がなくなりましたよね。

 

「依頼」する言葉は、相手の人格を尊重する言葉ですから、
部下からすると、上司から「尊重された」と感じるわけです。

自分を尊重してくれている人の指示命令であれば、
それを「ハラスメント」とは感じにくくなります。

 

2)Iメッセージで伝える

Iメッセージというのは、「私」が主語になる伝え方です。

 

たとえば、
A「うるさいな、電話中だろ! 静かにしろよ」
B「君がそこで大きな声で話していると、相手の声が聞き取れなくて困るんだ」

この2つであれば、BがIメッセージになります。

 

Aは、「(お前が)静かにしろ」
Bは、「(私が)聞き取れなくて困る」
ですよね。

この2つを並べて読んでみても、印象が違うのはわかると思います。

 

Iメッセージだと、相手を責めるニュアンスがなくなります。
ですから、パワハラと受け止められるリスクも大きく減るんです。

 

3)間違えたら謝る

これはあまりに当たり前のこと過ぎて怒られてしまうかもしれませんが、
ちょっとしたことでも「謝る」というのが
ハラスメントを避けるためにもとても重要です。

 

会社において、上司は部下の生殺与奪を握っているわけで(大げさですが)、
簡単には逆らうことができませんよね。

この関係性で、上司が謝らない人だったら、どうなるでしょうか?

 

部下としては、その場では上司に従いますが、
内心では「課長が悪いのに、ミスを認めない」とか
言っても無駄だから適当に流しておこう」というように
上司に対する信用・信頼がなくなっていきます。

そして、信用・信頼がなくなった関係性だと、
上司が厳しいことを言えば「パワハラ」になりますし、
上司が異性の部下に話しかけたら「セクハラ」になります。

 

逆に、間違いを認めて謝れる上司だと、
それがかえって部下の信頼につながり、
「ハラスメント」になる前に言ってくれるようになります。

「課長、それは違うと思います」
「部長、そんなことを言ったらセクハラですよ(笑)」
のような感じですね。

その時点で上司が改めれば、ハラスメントにならないわけです。

 

4)ハラスメント防止のまとめ

ハラスメントは、「された側がどう受け止めるか」
もっとも大きな要素です。

 

男性の上司が、女性の部下に対して
「〇〇さん、髪型変えたんだ? 似合ってるね」
とほめたとき、

部下が「ほめてもらえた、嬉しい!」となればOKですし、
「課長、キモい!」となればセクハラです。

 

そして、部下の受け止め方は、
上司との関係性で大きく変わってしまいます。

ですから、ハラスメントにならないためには、
普段から部下との信頼関係を十分に構築しておく必要があるんですね。

 

信頼関係を構築するためにほめようとしたら、
それがハラスメントになるんじゃ、どうしたらいいんだよ!

と思うところですし、
卵が先か鶏が先か、みたいな議論にもなるところではありますが、

今回の3つのポイントは、
ハラスメントになりにくいコミュニケーションを取りつつ
信頼関係を構築できる考え方になりますので、

まずはここから取り組んでみてはいかがでしょうか?

-人材育成×コーチング, マネジメント×コーチング

© 2022 眠っている能力を目覚めさせて、望む結果を創り出す パワーコーチ株式会社