「コーチングって、“今の自分のレベル”がよくわからなくならない?」
「なんとなくやってるけど、これでいいのかな……」
「資格は取ったけど、実力はどのくらいなんだろう?」
「もっと上達したいけど、何を練習すればいいのか見えない」
コーチングを学び始めた人から、すでに実践を始めた人まで、
こんなふうに「自分の現在地がわからない」という声をよく聞きます。
そこで、
“実務レベルに応じた5段階のコーチレベル”を定義し、
「今どこにいるのか」「次にどこを目指せばいいのか」が見える地図
をつくりました。
目的は、資格取得や理論ではなく、実戦で成果を出せるかどうか。
この基準によって、あなた自身のコーチングの現在地が見え、
迷わず、着実にレベルアップしていける道筋が見えてきます。
✅ コーチ実務レベル定義表(Level 1〜5)
Level | 名称(英語) | 概要 | 対応できるテーマ | 提供できる成果 | クライアント像(例) |
---|---|---|---|---|---|
Level 5 | Expert | 高度なテーマで成果創出ができ、経営判断や価値観に踏み込める | 経営・リーダーシップ・人間関係の再構築・存在意義・価値観の変容 | 意思決定の加速、組織の方向性決定、人の動きが変わる | 経営者、経営幹部、専門職、高度人材 |
Level 4 | Advanced | 一般的なテーマで確実な成果創出ができる。メンタル+行動の両面支援が可能 | 目標達成、習慣化、チームマネジメント、キャリア設計など | 計画的な行動の継続、数値的目標の達成、状態変化と定着 | 管理職、個人事業主、変化志向の一般社員 |
Level 3 | Skilled | 心理的な整理と前進力の提供ができ、場の満足度が高い | 感情整理、自己理解、モチベーション回復 | 感情の解消・前向きさ・自己肯定感の上昇 | 一般社員、個人ユーザー(悩みや迷いのある人) |
Level 2 | Basic | 傾聴・質問による思考整理が可能。話を引き出し、考えを深める力あり | アイデアの整理、選択肢の検討、ToDoの明確化 | 頭の整理、行動の方向性決定、軽い思考ブレイクスルー | 学習意欲のあるビジネスパーソン |
Level 1 | Trainee | 学習段階。面談の基本スキルを習得中。流れに沿って進行可能 | 決まったテーマでの練習的な面談 | 話すことでの気づき、軽い整理 | 同期コーチ・学習中の仲間向け練習相手 |
✅ 評価フレーム:2カテゴリ構成(在り方/技能)
コーチのレベルは、以下の項目で診断します。
🟦 在り方(Being)カテゴリ:7項目
中項目名 | 概要 |
---|---|
誠実さ(Integrity) | 嘘や誇張がなく、相手に対して誠実・率直・丁寧である態度。 |
倫理観(Ethics) | 守秘義務・境界線・依存の防止など、倫理的行動基準を理解し実践する力。 |
自分軸・在り方の安定(Presence) | 自己一致しながらも揺るがず、安心感と意図性をもって場に存在する力。 |
離別感(Healthy Separation) | 「あなたはあなた、私は私」という相互尊重の姿勢。過剰な感情移入や迎合をしない。 |
対等性(Partnership) | クライアントとの上下関係を持たず、共創的・対等なパートナーシップを保つ姿勢。 |
厳しさ・真実への覚悟(Courage) | クライアントの甘えや逃避に迎合せず、本質や真実に向き合わせる厳しさと覚悟。 |
信頼(Trust in Client) | クライアントの可能性を信じ、成長を信頼して関わる姿勢。時に本人以上に信じて待てる力。 |
🟩 技能(Skill)カテゴリ:7項目
中項目名 | 概要 |
---|---|
理解力(Awareness) | 相手の言語・非言語・背景構造を捉える力。※「事実と解釈の識別」もここに含む。 |
関係構築(Rapport) | 安心感と信頼関係を構築し、継続的な対話が可能な場を築く力。 |
質問力(Questioning) | 気づき・思考の深化を促す質問ができる力。意図・構造を伴って問いかけられる力。 |
対話設計力(Structure) | セッションの構成や流れを意図的に設計・調整できる構造力。 |
介入・フィードバック(Intervention) | リフレーミング、指摘、フィードバックなどによって変化を生む力。 |
変化促進力(Impact) | 対話の結果として、行動・感情・意識の変容を引き出す力。 |
論理的思考・構造化力(Logical Thinking) | 話の筋道や思考の構造を整理し、矛盾・飛躍を認識・再構成できる力。※「事実と解釈の識別」も関連あり。 |
まずは簡単に、セルフ診断してみませんか?
在り方と技能で14項目もあるので、本格的にチェックするのは大変です。
そこで、簡単に自分の立ち位置の目安がわかる
「簡易セルフ診断」を用意しました!
本来はコーチングセッションの録画をもとに28項目のチェックで評価しますが、
(14の中項目に対して、2つずつ小項目があります)
今回は10項目の質問で、簡易的にあなたの現状に近いレベルを判定します。
すべての設問に、「はい」「いいえ」「どちらとも言えない」をチェックして回答し、
「診断する」ボタンを押してください。
コーチングレベル 簡易セルフ診断