これは、指導者と被指導者(指導する人と指導を受ける人)の
経験やスキルに大きな差がある場合によくあるんですが、
指導する人が「この人のこの部分を改善したほうがいい」と思って
改善するようにいろいろと指導したとしても、
それが相手に全然響かない、という問題があります。
たとえば、先輩営業マンが、新人営業マンの話を聞いて
「自社の商品への理解が足りないな。それじゃ伝わらないな」
と思って、それを指摘したとします。
ですが、新人営業マンが、
「商品のことはよくわかっているし、客先でも困ったことがない」
と思っている、なんて状況はよくあります。
すると、新人は自分の商品知識を「問題」だと思っていないので、
周りから改善のためのアドバイスや指摘を受けても
それを素直に聞き入れないのです。
先輩や上司としては、相手が良くなるために親身にアドバイスをしているのに、
後輩が素直に聞かないので、
「こいつは向上心がない」「こいつは頑固で頭が固い」
というふうに評価してしまって、もったいない事になったりします。
こういうとき、どうすればいいのかというと、
「新人が今の自分のレベルに問題意識を持つまで待つ」
というのが一番シンプルです。
人は、自分が経験していないことは、ほんとうの意味ではわからないもの。
先輩が「もっと商品知識をつけたほうがいい」と言っても、
後輩は頭ではわかっても、本当に実感レベルで理解はできません。
自分が伸び悩んだり、客先でうまく行かなくて困ったときに
初めて先輩の指摘が正しかったことに気づきます。
それまでは、「うるさいな」という小言になってしまう。
「小言」を言い続けることも大切なのですが、それだけではなく、
今の相手のレベルでできる最善の行動を取るように
促してあげることも忘れてはいけません。
そうやって、現状でのベストをつくすことで、
今のレベルで届く限界まで、いち早く到達させてあげるのです。
そして、限界を感じたときに伝える「小言」は、
相手にとってうるさいものではなく、ありがたいものになります。
先輩や上司、レベルの高い人の基準からすると、問題に思えることも、
後輩や部下にとっては、それを問題だと気づいていない。
その状態で小言を言うより、気づいたタイミングで「アドバイス」として
伝えたほうが、より前向きに受け取ってもらえます。
コーチングのスタンスは、そっちのほうがうまくいって、
結果的に相手が早く成長してくれるんです。
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