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部下を詰めるとき、上司は何を感じているか

管理職のための研修について、打ち合わせをしてきました。

今回依頼してくださった人事の方は
真剣に話を聞いてくださり、質問やフィードバックをいただけるので
研修の質がどんどん上がっています。

 

その中で、コーチングの必須技能「質問」の話になりました。

適切な質問をすると、適切な思考ができるため、
コーチングでは「いかにいい質問を投げかけるか」が重要で、

一度「質問力を高めるセミナー」をコーチ向けにやったこともあるほど。

 

こういう話をしたところ、こんな質問を受けました。

 

「質問が大事というのはよくわかりました。
ですが、よく質問攻めというか、理詰めで部下を追い詰める
という上司もいるじゃないですか。

ここを勘違いしない方がいいと思うんですが、
何かアドバイスはありますか?」

 

これはどこの企業でも見られる場面です。
「どうしようと思ってるの?」
「それだったら、○○の場合はできないよね?」
「やるべきなのがわかってたのに、どうしてやってないの?」

こういうふうに、部下を追い詰める質問をする上司、
どこの会社にも一人くらいはいるのではないかと…(偏見

 

この質問に対して、私がふと言った一言で
「なるほど!」と納得していただけたんです。

その一言とは、

 

「部下を追い詰めているとき、満たされているのは上司ですからね」

というものです。

 

私たちは、「自分が正しい」「自分がすごい」「自分が優秀」
のように感じるとき、強い快感を覚えることがあります。

特に、競争心や達成欲の強い人ほど、その傾向があります。

また、一般的には男性の方がこの傾向が強いです。

 

部下を理詰めで追い詰めているとき、「正しい」のは上司です。
上司が「正しい」から、部下の矛盾点を問い詰めていくわけです。

そして、上司は「自分が正しい」という快感を覚える。

部下を使って、自分の欲求を満たしている状態とも言えます。

 

部下への質問や指導は、部下の能力向上や業務遂行の為に行われるべきで、
上司の自尊心を満たすためのものではないはずです。

自分の正しさや自己重要感を満たすなと言うのではありませんが、
そのために部下の自尊心を傷つけていいわけではありません。

 

部下との対話の際に、そういう感情を持ってはいないか。
つねづね振り返るようにしていきたいものですね。

 

…という話を「研修の中で話してほしい」と言っていただけて
とても光栄に思うのですが、

今でも時間いっぱいな中、どこに入れ込もうか。
また一つ、厄介な課題が増えました(嬉


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