人材育成×コーチング コーチング

「いい人材が育たない」問題への、コーチング的回答

経営者やマネージャーの方と話すと、よく聞く悩みが、
「いい人材が育たない」というものです。

これについては、メルマガでも本でも、いろいろな角度からお話していますが、
実際のところ、人の問題というのはどこの会社でも抱えているようです。

かくいう私も、ひとり会社ではありますが、
「もし人を増やすとしたら」と考えると、簡単ではないなと思います。
 

それで、中小企業家同友会の例会(勉強会)での討論の中で
「コーチングでは、こういう問題にはどう対処するのですか?」
と聞かれたので、そこで答えたお話をしてみようと思います。
 

その場で出た悩みというのは、
「自分は小規模の会社を経営しているが、人を雇ったとしても
 その人材が自分のようにできるようになってくれないと
 顧客の信頼を裏切ることにもなるし、
 利益の面でも圧迫するので、雇用に踏み切れない」
というお話でした。

その方たちは、社員数名でやっている小規模の会社でした。
会社の業績を、ほぼ社長ひとりで稼いでいるような状態で、
会社=社長、というイメージの会社です。
 

この問題は、実は会社の組織や利益の構造から見直しが必要なんですが、
もう一つ、コーチングの視点から重要な点があるんです。

それは、この社長さんたちが
「社員が、自分と同じようにできない」ことで悩むということです。

社員が自分の基準で仕事ができないので、
雇っても自分が面倒を見なければいけない。
それだと負担が増えるから、人を雇えない。

こういう話なんですよね。
 

ですが、これは最初から無理な話をしていることに気づくべきです。

無理な理由は2つあって、1つは、
「中小企業において、社長より優秀な社員は入ってこない」という話。

小さな会社では、社長がエースで4番になるのが普通です。
社長と同じレベルの人材がいたら、その人は社員ではなく、
競合他社として独立しているはずです(笑)
 

もう1つは、
「社員はそもそも違う人間なのだから、同じようにはならない」
という話です。

こちらのほうが、重要度が高いです。
 

そもそも、私たちは人それぞれ、個性が違います。
ガンガン攻め込んで営業するのが得意な人もいれば、
じっくり関係を作って営業するのが得意な人もいます。

ノリと勢いで相手の懐に飛び込むのが得意な人もいますし、
緻密な戦略を立てて誠実にコミュニケーションを取る人もいます。

営業一つとっても、その人の個性によってスタイルは千差万別です。

もちろん、基本となる原型はありますが、それは原則論であって、
具体的にどうするかは、十人十色なわけです。
 

ですから、「社長と同じ人材」というのを求めること自体が
かなり無理のあることというわけです。

これは、大根に「人参になれ」と言っているようなもので、
どう頑張っても無理な話だったりします。

人参には人参の特性や良さがあり、大根には大根の美味しさがあります。

それだったら、大根に「赤くなれ、甘くなれ」というのではなく、
「君は煮込んでおでんになったほうが美味しさが活きるよね」と
個性や長所を発揮できるようにしたほうが、
最終的な生産性は高くなるというわけです。
 

ガンガン攻め込むタイプの社長が、じっくり関係を作るタイプの社員に対して
「お前は時間がかかりすぎだ。俺のようにガンガン攻め込んで行け」
と言ったとして、その社員は社長と同じにはできません。

それで、うまくできない社員を見て
「やっぱりダメだ、人には任せておけない」
と嘆いても、そりゃそうだろ、って話なわけですね。
 

というわけですから、部下や社員が育たないというとき、
コーチングの視点からの一つの答えは、

「その部下のいいところを見極めて、それが発揮できるようにする。」
「上司と同じになることを求めない」

ということになります。
 

・・・とはいっても、そこが難しいんですけどね(笑)
 

★売れる人材を育成するコーチングスキルのポイント

自分と同じことを求めるのではなく、社員の個性を発揮させよう


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