前回、モチベーションを高めるために
「Can(できそうだ)」と「Happy(幸福感)」の
2つが必要だというお話をしました。
(前回の記事はこちら)
「本人がそれをできると思っているか」
「成果が本人の幸せに結びついているか」
この2つが、モチベーションの大きな要素になります。
では、どうすれば本人が
「できそうだ」と思えて、
「達成したら幸福を感じられる」と思えるか。
このお話をしていこうと思います。
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まず、「できそうだ」についてですが、
これって、思っているより難しいんです。
なぜなら、
「他の人から見たら簡単なことでも、
本人が難しいと思ったらできそうだと思えないから」
です。
たとえば、営業経験の豊富な上司からすれば
「今月の売上2000万円」は簡単なことだったとしても、
営業経験の少ない部下には難しいことかもしれません。
モチベーションの厳選である「できそうだ」は、
本人がそう思っている必要があるので、
上司から見て簡単なことでも、「できそうだ」と思えないことがあります。
なので、コーチングでは
「どのくらいできそうだと思いますか?」
のように、質問で本人の気持ちを確認します。
「0が全く無理、10が余裕でできる、だとしたら、
この目標は何点くらいになりますか?」
のように、感覚を数値化すると、わかりやすくなります。
目安として、
「簡単すぎず、難しすぎず、頑張れば届きそうだと思える目標」
が良いとされますので、
数値化された「できそう」の点数が、4〜6点くらいの目標が
モチベーションを高く持ちやすいと言われます。
もし点数が低い場合は、
「何があれば点数が上がりそうですか?」
のように、「できそう」と思うのに必要な要素を質問して
4〜6点の間に収まるようにしてあげると良いでしょう。
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次に「幸福感」についてですが、
これも主観的なもので、本人の感情によるものですので、
簡単ではありませんね。
ある人には「みんなの前で表彰される」ことが幸福でも、
別の人は「目立ちたくないから、表彰されるのは苦痛だ」
なんて思っていたりしますから。
なので、こちらもコーチングでは、質問で引き出していきます。
「目標を達成したら、あなたにとってどんないいことがありますか?」
「目標を達成することで、どんな幸福感を感じたいですか?」
のような質問が一般的ですかね。
部下との関係性によって、自然な言葉に変えるといいでしょう。
私のような自己中な人は「自分の幸せ」についてばかり考えますが(笑)、
けっこう多くの社員さんが、
「仕事は仕事、自分の幸福感とは関係ない」
「仕事だからやる。達成しても別に嬉しくない」
なんて考えていたりしますので、
「目標の達成」と「自分の幸福」を結びつけて
考えたことがない、なんて場合があります。
質問をすることで、「達成」と「幸福」を結びつけて考えてもらい、
そちらを意識することで、「幸福感」を持ってもらう。
これが一番シンプルな方法かと思います。
(他にもいろいろありますが、応用技なので別の機会に…)
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重要なのは、「本人が」できそうだと思えて、
達成の先に幸福感があると感じられること。
「できそう」も「幸福」も、人によって感覚が違うので、
こちらの思い込みで決めるのではなく、
質問して本人に考えてもらい、耳を傾けることで
「その人にとっての」できそうだ、幸福だ、を引き出すことです。
そのための方法や考え方を、引き続き投稿していきますので
また参考にしていただければ嬉しいです。
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