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「社員の意識が変わらない」を解決する質問とは

先日、クライアント企業の社長さんとミーティングがありました。

この会社さんでは社員さんに向けてのコーチングをしているため、
ときどきZOOMで顔を合わせて報告や提案をしているんです。

簡単な報告をした後、現状の課題についてあれこれと話をする中で
社長さんの困りごとが出てきました。

 

「何度も何度も言ってるのに、なかなか意識が変わらない」
「職人意識が抜けなくて、幹部でも経営の意識を持てていない」

というような、社員の意識改革に関する話で、
この会社さんは人材育成にかなりの投資をしているのですが、
それでもなかなか思うような成果が出なくて、苛立ちを感じているようでした。

 

こういうことって、皆さんも多かれ少なかれ、あるのではないでしょうか。

 

特に中小企業では、最初から優秀な人材は入ってきませんから、
人は育てないといけない。

だけど、育成には時間も労力もかかるし、
育つまではある意味赤字だし、
やっと戦力になったと思ったら辞める人もいるし、

優しく育てようとするとマイペースでなかなか育ってくれないし、
かといって厳しくするとやる気をなくしたり辞めたりするし、

ほんと、人材育成ってどこまでも難しいものですよね。

 

人材を育てるとき、大きく2つの方向性がありまして、

1つは「技術や知識を習得する」
もう1つは「意識や考え方を習得する」

というものです。

 

前者の「技術や知識」は、比較的やりやすいです。

知識は教えれば頭に入るし、技術は練習すれば身につきます。
新しい情報をインプットするだけですので、
学んでさえもらえれば、ある程度の成長は見込めます。
(それでもなかなか習得できないこともありますけど…)

 

それに比べて後者の「意識や考え方」というのは
簡単には身につかないのです。

たとえば「悪いことほど、早く報告する」ということを教えます。

早く報告することが正しいということは理解できますが、
たとえわかっていても、「つい」先延ばししてしまいます。

 

植木等さんも「わかっちゃいるけど、やめられない」と言っていたように
わかっていることと実行できることには大きな隔たりがあるのです。

つまり、「社員の意識を変える」ということは
難易度も高いし時間もかかるし、とても難しいということです。

 

では、どうすればいいのかという話なんですが、
その前に自分自身に問いかけるといい質問があります。

 

それが、

『部下(社員)が先月から成長したことは何だろう?』

というものです。

 

「いや、成長していないから悩んでるんだけど?」
と思うかもしれませんが、一度立ち止まって考えてみましょう。

部下は本当に、何も成長していないでしょうか?

 

会社が社員の成長のために、何らかの取り組みをしているのなら、
そしてそれを懸命に行っているのなら、
全く効果がなくて、一切成長していないということはありません。

よっぽどのブラック企業やモンスター社員でない限り、
部下だって人間ですから、より良くなりたいという欲求はありますし、
できないことは問題だと思いますし、できるようになりたいと思います。

社長や上司から「○○を意識しなさい」と言われたら
いきなり完璧にはできないけど、その人のできる範囲でやろうとします。

 

ただ、その基準が、上司の求める基準に達していないというだけです。

 

特に中小企業では、社内で一番優秀なのは社長ですから、
社長の基準で見ると、全員が「足りない」ということになります。

その視点で見ると、社員はいつまでも「足りない」。

そして、「足りない」と思って社員に接すると、
社員も「自分は足りないんだ」と思い、自信がつきません。

自信がつかないと、成長のスピードは遅くなりますし、
成長しようというモチベーションも下がってしまいます。

 

そこで、社長や上司の基準に対しての良し悪しではなく、
「先月の社員本人の基準」と比べて社員を見るのです。

すると、
「先月より報告の頻度が増えた」とか
「3ヶ月前より自分の意見を言えるようになった」とか
「昨年より売上への意識が強くなったように見える」とか

社員が以前より成長したところを見つけることができます。

 

これは、「こいつらはできていない」「足りない」と思って見ていると
「足りない」という目で見るので見つけることができません。

「どこが成長したんだろう?」と、成長を意識して
初めて社員の成長に気づくことができます。

 

そして、小さくても社員が成長したことに気づいたら、
それを『承認』します。

「前より会社全体のことを意識するようになったね」
「人の話をよく聞くようになったね」
という具合で大丈夫。大げさにほめたりしなくてOKです。

 

すると、社員は
「細かいところを見てくれているんだ」
「気をつけていたことは、これでよかったんだ」
と、認めてもらえた実感を持つことできます。

そして、ほめられているわけですから、
「もっと頑張ろう」と思えるようになるんです。

 

「意識」の変化は、本人の気持ちが伴わないと
どれだけ説教しても変化しません。

気持ちを伴う方法もいろいろありますが、一番実行しやすいのが
「既にある小さな成長に目を向けて、それを承認する」ことなのです。

 

社員の成長に目を向けるには、慣れや訓練が必要ですが
そのための質問が
『部下(社員)が先月から成長したことは何だろう?』
なのです。

 

「先月」は「昨日」でも「3ヶ月前」でも「1年前」でも構いません。
社員の成長を見つけることが、意識を育てることにつながるんです。


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