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結婚式ビジネスが「ヤバい」らしい…

先日、ある勉強会でカメラマンのMさんの話を聞きました。

「今は仕事もあるしいい状態だが、今後のことを考えると心配なので
今のうちに手を打っておきたい」

という話だったんです。

 

詳しく聞いてみると、こんな状況でした。

少子高齢化と不景気、価値観が変わったことで
結婚式を挙げる人が極端に減っている。

このままいくと、今結婚式で儲けているホテルなどは
一気に売上が下がって、やっていけなくなるだろう。
今すでに、その傾向が始まっている。

Mさんは結婚式場と提携してウェディングフォトを撮っているので、
現場の肌感覚で「ヤバい」と思ったんだとか。

「式を挙げずに写真だけ、というフォトウェディングが増えてるんですよ」

ブライダルの市場は今後も厳しくなっていく
というのがMさんの意見でした。

 

そこでMさんは、ウェディングの仕事をしながら
次のマーケットを探そうと模索していて、
そのマーケットの開拓のしかたについての話をしたんですが、

このMさんの事例から、われわれ事業者が
ハマりがちな罠と、気をつけるべきポイントを学ぶことができます。

 

多くの人や会社が、
SNSを使って情報発信したり
チラシやパンフレットなどの販促物を工夫したり
営業トークを磨いたり研修したり

仕事を増やし、売上を伸ばすために努力していますよね。

もちろん見せ方や売り方、情報発信などの工夫は
ビジネスをする上で必須というくらい重要なことではありますが、

ここにハマっていると、真綿で首を絞めるように
ジリ貧になっていく可能性もあるんです。

 

もうおわかりですね。

「お客さまの減っているところで販促や差別化を頑張っても、
努力の甲斐なく売上は減っていく」

ということです。

 

結婚式を挙げる人がそもそも減っていれば、写真を撮る人も減るわけで、
カメラマンの数が同じなら、一人あたりの仕事は減っていきます。

その、縮小する市場の中であれこれ工夫をしても、
その工夫の成果を得ることは難しいわけです。

そもそも魚がいないところで、どんなに高い釣り竿とルアーを使っても
どんなに上手に仕掛けを投げても
いない魚は釣れるわけがない、というのと似ています。

 

「戦略の間違いを、戦術で取り返すことはできない」という言葉があります。

「どの市場に参入するか」という戦略を見誤ると、
「その市場でどう戦うか」をどんなに工夫しても
成果を得ることはできません。

「私は結婚式に思い入れがあって、結婚式の瞬間を写真に残したいんだ」
というような強い思いがあるなら別ですが、
それならそれで、「縮小する市場で戦うための戦略」が必要です。

 

何にしても、私たちはより大きな視点でビジネスを捉え、
自分たちの理念やビジョンを形にしていく必要があります。

ときどき立ち止まって、大きな視点で考える時間を取れると良いですね。


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