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【自己啓発の罠】変われない人がハマる「セミナー中毒」と「ポジティブ病」の正体

この記事のポイント

  • 高額な自己啓発セミナーで学んでも変われない主な理由は、「セミナー中毒」と「ポジティブ病」という2つの大きな罠にあります。
  • セミナー中毒とは、その場限りの高揚感に依存し、日常での本質的な変化が伴わない状態のことです。
  • ポジティブ病とは、「ポジティブでなければならない」という強迫観念からネガティブな自分を否定し、かえって苦しくなってしまう状態を指します。
  • 本当の変化のためには、表面的な学びだけでなく、無意識レベルでの変容と、自分自身のネガティブな側面をも受け入れることが不可欠です。

「学んでいるのに変われない…」自己啓発のジレンマ

私が「コーチング」や「成功哲学」といった業界に身を置いてから、15年以上が経ちました。この間、本当に多くの方がセミナーに参加し、人生を素晴らしい方向へ変えていく姿を見てきました。

しかし、その一方で、高額なセミナーに多額の自己投資をし、誰よりも熱心に学んでいるにも関わらず、一向に変われないどころか、来る前よりも苦しそうになってしまう方がいるのも、また事実です。

「こうすればいい」と頭では分かっているのに、行動できない。そんな自分を責め、どんどん自信を失ってしまう…。なぜ、人生を良くするための学びが、人を苦しめてしまうという、悲しい逆転現象が起きてしまうのでしょうか?

長年、多くの方を見てきた中で、そこには2つの、しかし非常に根深い理由があることが分かりました。今日は、その「自己啓発の罠」の正体について、お話ししようと思います。

罠①:その場限りの高揚感に依存する「セミナー中毒」

一つ目の罠は、「その場だけの変化」に依存し、本質的な変化から遠ざかってしまう、ということです。

セミナーやコーチングの場では、気持ちが高揚してやる気が出たり、悩みを話してスッキリしたり、素晴らしい決意をしたりと、誰もが前向きな気持ちになりますよね。これは素晴らしい体験ですが、問題は、その効果が【長続きしない】ことです。

  • セミナー直後はやる気に満ちていたのに、1週間もすればすっかり元通り…。
  • 変わろうと固く決心したはずなのに、気づけば以前と全く同じ行動を繰り返している…。

あなたにも、そんな経験はありませんか?

この状態は、栄養ドリンクとよく似ています。飲んだ直後は元気になりますが、それは根本的に健康になったわけではなく、一時的にエネルギーを前借りしているだけ。効果が切れれば、どっと疲れが押し寄せてくる。そして、その一時的な元気を求めて、また次の栄養ドリンクに手を伸ばしてしまうのです。

同じように、「あの時の高揚感を取り戻したい」と、次から次へとセミナーを渡り歩く「セミナー中毒」の状態に陥ってしまう人を、私は何人も見てきました。これでは、日常の現実と向き合うことから逃げているだけで、人生が良い方向に変わるはずもありません。

なぜ効果が持続しないのか?

多くのセミナーが栄養ドリンクのようになってしまうのは、その教えが表面的で、受講者の「無意識の領域」にまで踏み込んだ変化を起こせていないからです。「物事のいい点に目を向けましょう」という「正解」を教えるだけでなく、「気づいたら、自然と物事のいい点ばかり見ていた」という状態になるまで、その人の脳の回路を書き換えるレベルの深いアプローチが必要なのです。

罠②:ポジティブを強制する「ポジティブ病」

そして、二つ目の罠。こちらの方が、より根深く、自覚しにくいかもしれません。それが、「ポジティブ病」です。

成功系のセミナーでは、決まってポジティブシンキングの重要性が説かれます。「前向きに解釈しよう」「マイナスの言葉を口にするな」といった教えですね。これ自体は、全くもって正しい。しかし、この教えを真に受けすぎると、逆に自分を苦しめることになるのです。

「ポジティブ病」とは、一言でいえば「ポジティブで“なければならない”」という強迫観念です。

【体験談】友人Mさんの痛々しい「引き寄せ」

以前、引き寄せの法則が流行っていた頃、カウンセラーの友人Mさんと、こんな会話をしたことがあります。

私:「久しぶり!最近どう?」
Mさん:「うん、元気だよ!まあ、ちょっとお金がないけどね」

…と、言った直後、彼女はハッとした顔で、慌ててこう言い直したのです。

「あ、いけない!こんなこと言ったら引き寄せちゃう!お金は入ってくる、入ってくる!」

独立したての専門家なら、お金に困る時期があって当たり前です。正直、「しんどいな」と感じる日があって当然。しかし彼女は、「ネガティブなことを言ってはいけない」という教えに縛られ、自分の本心に蓋をして、無理やりポジティブな言葉を上塗りしていたのです。その姿は、正直に言って、痛々しく見えました。

感情がネガティブなのに、無理にポジティブなフリをしても、心は全くポジティブにはなりません。それどころか、「ネガティブな感情を抱く自分はダメだ」と、自分自身を否定していることになります。自己否定は、ポジティブとは正反対の行為。これでは、苦しいだけでなく、状況が好転するはずもないのです。

では、どうすれば本当に変われるのか?

これらの罠から抜け出し、本当に自分を変えるためには、二つのことが必要です。

解決策①:「無意識」を書き換えるレベルの深い学びを求める

その場限りの高揚感で終わらせず、学んだことが「当たり前」になるまで、深く自分の中に落とし込むこと。そのためには、あなたの無意識のブレーキとなっているものを特定し、それを解除してくれるような、本質的なアプローチを提供してくれる指導者を見つけることが重要です。

解決策②:ネガティブな自分を、まず「受け入れる」

「ポジティブ病」の処方箋は、まず「ネガティブな自分」の存在を承認し、受け入れてあげることです。「不安なんだな」「辛いんだな」と、自分の本当の感情を無視しない。その上で、ネガティブな感情とどう付き合っていくかを学び、次の一歩を踏み出していく。この順番が、非常に重要なのです。

まとめ:本当の変化は、光と影の両方を見つめることから始まる

安易なポジティブシンキングや、一時的な気休めでは、人は本当に変わることはできません。あなた自身の強さも弱さも、光も影も、その両方をしっかりと見つめ、受け入れること。本当の意味での自己変革は、そこから始まるのです。


「無意識の罠」から、本気で抜け出しませんか?

今日の記事でお伝えした「セミナー中毒」や「ポジティブ病」は、無意識の領域で起こっているため、自分一人で気づき、抜け出すのは非常に困難です。もしあなたが、こうした罠にハマっているかもしれないと感じるなら、一度プロのコーチを頼ってみてください。

客観的な視点からあなたの心の状態を整理し、本質的な変化を起こすための、最も安全で確実な道筋を一緒に見つけ出します。

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この記事を書いた専門家

中城 卓哉(なかしろ たくや)

パワーコーチ株式会社 代表取締役
経営者・管理職専門のビジネスコーチ

「私たちは夢を叶える会社です」を経営理念に、経営者や管理職が抱える「人の問題」に特化したコーチングを提供。科学的な理論と豊富な現場経験に基づき、幹部育成、チームビルディング、組織のビジョン設定などをサポート。クライアントが本来持つ能力を最大限に引き出し、ビジョンの実現に貢献することをミッションとする。「在り方」と「やり方」の両立を重視し、小手先のテクニックではない、本質的なリーダーシップ開発に定評がある。

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