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「この人はもうダメかも」と見切りをつけるとき

私はプロのコーチですので、基本的にクライアントさんが
どんなに大変な状況でも、どんなに可能性が少なくても、
こちらから諦めることはありません。

「どんなどん底でも、かならず光明はある」。
「諦めたらそこで試合終了」。
そう思ってコーチングしています。

 

これは部下の育成でも同じだと思っていて、
どんなに扱いにくくてめんどくさくて、能力が伸びなくても、

きっとどこかに現状を改善する方法はある、と思って
諦めずにその人を育てる姿勢が重要だと思っています。

 

とはいえ、企業の場合はそうも言っていられないこともあります。

企業は売上・利益を上げていかないといけないわけですから、
どこかで「あなたをこれ以上雇い続けることはできない」
と、見切りをつけなければならない一面も、ありますよね。

生産性がマイナスの人材に経営資源を使い過ぎて
会社が維持できなくなったら本末転倒なわけですから。

 

可能な限り育てていきたいけど、そればかりやっているわけにもいかない。
そういうジレンマというか、葛藤というか、
上司や経営者はそことの戦いもあるというのを目の当たりにしてきました。

 

かといって、
「目標数値が達成できなければクビ」
「期待以上の仕事ができなければ解雇」
「従順で前向きな社員以外は育てない」
というのも問題で、

そういう姿勢の会社では社員が「心理的安全性」を持てず、
常に緊張状態、常に上司の顔色を伺う状態にあるため、
生産性が上がらなくなってしまうという一面もあるんです。

 

●「見切りをつける」ラインはどこに置くか?

 

「諦めずに部下に向き合って育て続ける」
「全体最適のために育てるのを諦める」

部下に対してこの2つがせめぎ合っている方も多いかと思いますが、
どこで「育てるのを諦める」のかが難しいですよね。

 

もちろん、「これが正解」というラインのない問題ではありますが、
コーチングの視点でいうと、ある程度の基準が見えてきます。

その一つが、
「本人に改善しようという意思がないとき」です。

 

人が変わるには、基本的に本人の意思が必要です。

「このままじゃいけない」
「やり方はわからないけど、良くしていきたい」

こういう気持ちがあって、できないながらも何かに取り組んで、
改善しようという意思があれば、それを支援することはできます。

 

ですが、

・自分は何一つ変えることなく、会社にぶら下がっていよう
・最低限の給料をもらうために、上司に叱られるのを我慢するだけの仕事
・自分は悪くないのだから、周りが変わるべき

こういう社員だと、改善するのは至難の業です。
本人がそもそも、改善する意思がありませんから。

特に上2つは、そもそも会社から「奪う」思考の人ですから、
あまり長く雇用しない方がいいかもしれません。

 

お金を払ってコーチングを受けるような人は、基本的に
何かを変えたい、改善したいという方たちなので
プロのコーチは「見切りをつける」ことはほとんどありませんが、

「お金を払ったんだから、あんたが変えてくれるんでしょ」
という姿勢の方の場合は、コーチでもお断りします。

 

知識や能力が未熟でも、改善する意欲があれば勉強できますが、
どんなに優秀でも、意欲がなければ何も変わりません。

部下の「改善しようという意思・意欲」を基準に
その後の社員との付き合い方を考えてみてはいかがでしょうか?

 

とはいえ、その「意欲を持たせる」方法もあったりしますので、
「こいつはやる気がないからもうダメだ」というのは早計です。

やる気を引き出す、意欲を持たせる、という方法を
やり尽くしてからでも遅くはありません。

やはり人と人の関わりですから、単純にはいきませんね…


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