社員の育成というのは、どこの会社でも課題になっています。
そんな中、ある社長さんからこんな相談を受けました。
「あまり仕事ができなくて、その上ミスを認めないやつがいるんですよ。
クレームがあっても、自分の非を認めないで、お客さんのせいにするんです。
こういう社員は、どうしたらいいんですかね?」
仕事をする上で、とても重要な要素が『素直さ』です。
ミスをミスとして、素直に認めて反省する。
人からの指摘を素直に受け入れて改善する。
こういう姿勢がないと、人は成長しませんから、
能力の高さ以上に『素直さ』を重視する経営者も多いです。
ですが、この『素直さ』のない社員も多いのが現実です。
ミスをしても、それを認めないで言い訳をする。
指摘をしても、受け入れられずに他人のせいにする。
こういう社員は、どうすればいいのでしょうか?
この相談をお受けしたとき、直感的にですが、
その社員の気持がわかったような気がしました。
そして、これは多くの人に共通の、素直になれない心理的パターンなのです。
そのパターンとは、
「ミスを認めてしまうと、自分の存在価値がなくなると思っている」
ということです。
われわれ人間は、「自分の存在価値」というものをとても重要視します。
「私には存在価値がない」というのは、最も怖いことなのです。
だから、極力それを感じないようにしています。
普通は、仕事上でミスをしたぐらいでは、
その社員の存在価値まで否定されることはありませんが、
あまり人から認められないで育ってきた人にとっては、
ミス一つが、自分の存在価値を脅かすものになってしまうんです。
自分の存在価値が否定されるのは、耐えられない恐怖です。
だから、「私はミスなんてしていない。だから存在価値がある」
と思いたくて、ミスを認められないのです。
こういう社員に対しては、少し扱いが難しいのですが、
コーチングの視点からいうと、
「その社員の存在価値を普段から認めて、自己価値観を育てる」
という対処が有効です。
「あなたは重要な存在だよ」「私達の仲間だと思っているよ」
「あなたは会社に必要な人だよ」
というメッセージを、常日頃から伝えていくことです。
しかも、この承認が「無条件」であることがポイントです。
「あなたは仕事ができるから必要だよ」というメッセージでは、
仕事ができなくなった途端に、存在価値が否定されます。
ですから、「仕事ができようができなかろうが、重要な存在だ」
というメッセージを、言葉や態度で伝えていくのが重要です。
これは一朝一夕にできることではありませんし、
自己評価の低い人は、そのメッセージを受け入れてくれなかったりして
ちょっと難易度が高いのですが、
大切な社員さんであれば、そういうメンタルも育ててあげることで
より前向きに取り組んでくれるようになりますよ。
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