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「アメとムチ」の「ムチ」をうまく使うには

マネジメントをする上で、よく言われるのが「アメとムチ」です。

これは、モチベーションの理論の中では、二流とされていて、
一流は「やりがいや使命感」で行動を促すと言われていますが、
実はこれは、突き詰めると同じことを言ってたりします。

「やりがいや使命感」というのは、人にとっての究極の快感であり、
それこそが、最上の「アメ」だと捉えると、
「やりがいや使命感」のアメで人を動かすわけですから、
「アメとムチ」の究極形と考えることもできるんです。

まあ、多くの場合は「アメとムチ」というのが
「ご褒美と罰」の意味で使われていて、人の外側(他人や環境)による
モチベーションで人を動かすコンセプトになっているので、
その意味でいうと、「やりがいや使命感」とは大きく違っているんですが。
 

さて、その「アメとムチ」。
拙著にも、「部下のマネジメントには、快感の感情を使いましょう」
と書きましたし、「やりがいや使命感」も、快感を求める感情です。

「目標を達成したらいいことがある」「人生を良くするために頑張る」
というような、いいことに目を向けたマネジメントのほうが
長期的に見て部下がよく動けるようになるのはそのとおりなんですが、

「ムチ」、つまり「やらないと嫌な思いをする」という痛みの感情を
使ったほうがいい、という場合もあります。
 

本にもありますが、「嫌なことを避ける」感情の働きは、
即効性が高く、また行動させる作用も大きいので、
大きな変化を促すときには、「アメ」よりも有効なことがあるのです。

これはセールスでも使うことがありますよね。
「今買わないと、手に入らない」という「限定性」などは
その典型的な例です。

やはり、「損したくない」「失敗したくない」「嫌な思いをしたくない」
という気持ちは、人を大きく動かしてくれます。

なので、「快感だけで人を導かなければいけない」ということはなく、
要は「ムチ」も使いようだということです。
 

では、この「ムチ」なのですが、どう使えば有効なのでしょうか?
 

その答えを端的にいうと、「本人の感情を使う」のがポイントです。

「やらなかったら罰を与える」というのは、
そのムチの出処が罰を与える側、つまり上司になります。

こうなると、「他人から強制されている」という図式になりますので、
部下はどんどんやる気が無くなっていきます。
 

そうではなく、たとえば「やらなかった先の未来を想像させる」
なんてアプローチをしてみます。

「今君が仕事に手を抜いたとして、10年後はどうなっているかな?」
という質問をされると、部下は「手抜きの10年後」を想像します。

多くの場合、仕事に手を抜いて10年過ごせば、
能力も低く、出世などもせず、給料もたいして上がらないまま、
やりがいも感じず、人からの評価も低い毎日を送ることでしょう。

そして、そんな10年後を経験したい人は、稀です。

すると、「このまま手を抜いていたら、10年後はヤバイ」と
本人の内側から、「なんとかしないと痛い目にあう」
という気持ちが湧いてきます。

その感情は、「嫌なことを避けたい」気持ちではありますが、
上司が罰を与えるわけではありません。
あくまで本人の問題として、「なんとかしなきゃ」と思えるのです。
 

「痛みを避ける感情」の使い所は、ちょっと難し目なのですが、
うまくハマると、一発で変化を促せる、とても有効な手段でもあります。

一段進んだコーチングを試してみたい方は、
部下の「嫌なことを避ける」感情を刺激することに挑戦してみてください。
 

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