今日の相談は「1年の目標を設定したい」というものでした。
3月は年度末にあたり、クライアントさんは一番の書き入れ時。
ここから1年のビジネスをしっかり構築したいということでした。
ところが、今日のクライアントであるYさんは、
業界でも有名な「売れてる」会社で、業績は堅調、
ビジネスに関するプランも実績も方法も、全てわかっています。
なので、「どうやって達成するつもりですか?」と聞くと
Yさんの頭のなかに既に計画ができていて、
「あとはやるだけ」になっていました。
もう、開始5分で、私の出番なしです(笑)
「なんだ、もうわかってるじゃないですか。あとはやるだけですね」
と言うと、Yさんの本音が出てきました。
「そうなんだけどね、実は社内のコミュニケーションが・・・」
そう、Yさん自身はやるべきことはわかっていたんですが、
それを社員に周知したり、実行できるようにすることに
抵抗を感じていたんです。
「自分が手を動かしてやるのはちょっと違うんだよね。
社員にやってほしいんだけど、ちょっとね・・・」
そう、Yさんの課題は「やり方」や「目標」「計画」ではなく、
それを「社員に伝えて、実行してもらう」ことでした。
「で、どうやって実行してもらうんですか?」と聞くと、
「会議とか、報告とか、やればいいんだけど・・・
どうもめんどくさくなって、俺が最初にサボっちゃうんだよ」
「そいつは困りましたね。これ、どうしようと思ってますか?」
「なんだろう、やらなきゃいけない状況に追い込めばいいのかな?
やったら自分にご褒美をだすようにする?」
こんなふうに言ってますが、どうも決め手に欠ける様子。
気になったので、聞いてみました。
「Yさん、いろんな仕事をやっていて、一番テンションが上がるのは何ですか?」
「えー、そうだなぁ。目の前の人が成長してくれたとき、かな」
「あ、そうなんだ。それならめんどくさくないんですね。
それなら、Yさんの仕事を『社員を成長させること』に
してみたらどうですか?」
「お、それはいいね。それなら楽しくやれそうだ!」
実は、中小企業でよくある話なんですが、会社を良くするために
会議やルールを社長が決めたとき、一番最初にそのルールを破るのは
ルールを作った社長自身なんです。
これが続くと、社員はだんだんやる気をなくしていってしまいます。
社長がルールを破ってしまうのは、誰にも怒られないからです。
なので、社長には自制心が要求されるわけですが、
自制心には限界があったりします。
そういうとき、どうすれば会社を良くする行動が取れるかというと、
「自制心を使わなくても行動できるようにする」ことです。
Yさんは、「目の前の人を成長させること」には
ポジティブな感情を持っていました。
つまり、強制されなくても、やっていて楽しいわけです。
その「成長させる」ことと「社員とのコミュニケーション」を
結びつけてしまえば、Yさんはやるべきことを強制されなくてもやれる。
この「強制されなくてもやれる」というのが重要です。
多くの人が「何をやるか」に意識を向けていますし、
それが大変なことだと、根性や自制心でやろうとします。
ですが、人間、そんなに大変なことを頑張り続けられないわけです。
それより、「どんな感情でやるか」に目を向ける。
根性を使わなくても、楽チンにできるように仕向けてあげるわけです。
これを自分自身に使うことができれば、
苦手なこともどんどん行動できるようになります。
それこそが、今の状態から会社を飛躍させる第一歩なんです。
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