以前、あるコーチの人のコーチングを見ることがありました。
その時のクライアントさんの秘密を守る必要があるので
詳細は書けないんですが、そのとき
「あ、これはマズいかも・・・」
と思ったことがあります。
別に、同業者の悪口を言いたいわけではないんですが、
コーチに限らず、こういうミスをやってしまいがちなので、
ここで共有しておこうかと。
さて、そのコーチングのテーマは、ざっくりいうと
「情熱を取り戻したい」でした。
以前は情熱を感じていた対象に、今は情熱を感じられない。
だけど、好きというのは変わらないので、
かつて感じていたような情熱を感じたい、という話。
私は、そのコーチがどうアプローチするのかを楽しみに見ていました。
で、使った手法は、私が学んだものとは違っていて、
「なるほど、そんなやり方もあるのか」と勉強になったのですが、
そこで扱った、コーチングの深さが「マズいな」と思ったポイントです。
そのコーチは、
「情熱的な感情の状態」にすることに終始していたんです。
「情熱がほしい」というのだから、「情熱的な状態」にするのは
間違ったことではありません。
その1時間のコーチングのゴールとしては、悪いわけではない。
ですが、その「情熱的な感情の状態」が、その後まで継続することには
フォーカスが及んでいなかった。
それどころか、
「○○が××してくれたら情熱を感じます」
「じゃ、それをイメージしてみてください」
「すごくワクワクしてきました!」
というように、その人の情熱を、他者に依存した状態で引き出していた。
これだと、現実の生活で「○○が××してくれる」という事実が
経験できなかったとき、また情熱を失ってしまうんですよね。
これはコーチの技量・経験の問題かもしれない。
そこまで求めるのは酷なことかもしれない。
ですが、プロとして人の人生を預かるのであれば、
「その場の問題解決」だけでなく、「その後の相手の人生」まで
意識した上で考えるべきだと思っています。
今回の例で言うなら、「○○が××してくれる」という条件から
本人の本当の情熱の源泉を引き出し、
他の人の行動に依存しなくても情熱を持てるようにする。
現実にできるかどうかは別として、それを意識して取り組む。
ここまでやって初めて、コーチングが役に立ったといえるのです。
最初に言ったように、別にそのコーチを貶めたいわけでも、
同業者の悪口を言いたいわけでもありません。
コーチング的に目標達成を考えるとき、
そこまで考えて取り組むべきだと言いたいわけです。
自分の目標達成をするにしても、
「今年の目標は売上5000万円」という目標のために
お客さんを騙して、詐欺まがいの方法で売上を上げていたら
その年は5000万円を達成できたとしても、
翌年はその数字を出せないでしょうし、ビジネスとしての信用も失います。
その場だけを切り抜けても、結局全体を見たらマイナスになる。
そういう取り組み方は、すべきでないと考えます。
あくまで、目標達成は、個人であれば良い人生を生きるため、
法人であればお客さまや社員、経営者自身が幸せになるために取り組むもの。
目標を達成した「その先」、問題を解決した「その先」を
意識していくことで、よりレベルの高い答えを導くことができるのです。
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