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【成功者向け】ある程度成功したのに自信がない…その悩み、自己肯定感の“質”が原因です

この記事のポイント

  • ある程度成功した人が自己肯定感の伸び悩みに陥るのは、彼らの自信が「〇〇だから価値がある」という【条件付き】のものだからです。
  • この「条件付き自己肯定」は、その条件を満たせない恐怖を常に生み出し、かえって自分を縛り付ける“諸刃の剣”となります。
  • 本当の精神的安定を得るには、「何があってもなくても、自分には価値がある」という【無条件の自己肯定】を手に入れる必要があります。
  • 脳を意図的に混乱させるテクニックを使うことで、長年あなたを縛ってきた「条件付き」の思い込みをリセットし、無条件の自己肯定へと移行することが可能です。

読者の声:「成功したのに、自己肯定感が低い…」というジレンマ

先日、メルマガ読者のUさんから、非常に示唆に富んだご質問のメールをいただきました。
同じような悩みを抱える経営者やリーダーは、決して少なくないはずです。

(引用ここから)
> 大きくはなくてもある程度成功してしまった人が自己肯定感を作る場合、何か良い方法はありますでしょうか。

> ネット記事や本にあるような『自己肯定感を高められる方法』を片っ端からやってみたのですが、どれもうまくいきませんでした。理由は簡単で、年齢もキャリアもほどほどに良いところまで行ってしまったので、「それをやってしまったら、今までの自分を否定することになるじゃん!」と考えてしまうのです。

> もっと言ってしまうと、自己肯定感を高められない自分も認められず、自己肯定感がとても下がっている理由が分からない自分も認められず…ドツボにはまっています。
(ここまで)

Uさん、非常に重要なご質問をありがとうございます。
今日は、この「ある程度成功してから直面する、自己肯定感の壁」について、一緒に考えていきましょう。

 

なぜ、一般的な「自己肯定感を高める方法」が効かないのか?

Uさんが試されたのは、きっと
「自分を褒めよう」「短所を長所に言い換えよう」といった方法ではないかと思います。

これは、「自分なんてダメ人間だ」と自己肯定感がゼロに近い状態の人には、ある程度の効果があります。
しかし、Uさんのように、すでに一定の成果を出し、能力もある方が同じことをやっても、
効果がないどころか、逆効果になることさえある
のです。

 

あなたの自信は「条件付き」になっていませんか?

その理由は、Uさんのような方が持つ自己肯定感の“質”にあります。
その多くは、「私は〇〇できるから価値がある」「私は△△を達成したから、ここにいてもいい」
というように、何らかの“条件”がついた自己肯定だからです。

「条件付きの自己肯定」は、その条件が満たされているうちは、強力な自信として機能します。
しかし、ひとたびその条件が揺らぐと、途端に根底から崩れ去ってしまう、非常に脆いものなのです。

  • 「営業ができるから価値がある」と思っている人は、成績が落ちた途端にスランプに陥ります。
  • 「ビジネスで成功したから価値がある」と思っている人は、失敗することが怖くて、新たな挑戦ができなくなります。

この「条件」こそが、成功したあなたを、今もなお縛り付けている“見えない鎖”の正体なのです。

トップ営業マンも実践。本当の自信をもたらす「無条件の自己肯定」とは

では、どうすればいいのか。

答えは、「条件付き」から「無条件の自己肯定」へと、
自己評価のプログラムをバージョンアップすることです。

「私は営業ができようができなかろうが、私には価値がある」と、心の底から思えるようになること。

 

以前コーチングしたトップ営業マンの長瀬さん(仮名)も、
「昨日より自分が進歩していなければ、自分には価値がない」という強迫観念に苦しんでいました。

彼女の隣には、24時間365日、少しでも怠けようものなら
「この価値のない怠け者め!」と罵声を浴びせる、
厳しい“鬼教官”が常にいるような状態だったのです。

そんな精神状態で、最高のパフォーマンスが発揮できるはずもありません。

 

彼女が全国トップクラスの成績を上げられるようになったのは、
この「鬼教官」を追い出し、「無条件の自己肯定」を手に入れた後でした。

メンタルが圧倒的に安定し、どんな状況でも自信を持ってお客様と向き合えるようになったのです。

 

【セルフワーク】「〇〇ないと価値がない」の呪いを解く、脳のバグらせ方

「それができたら苦労しないよ!」という声が聞こえてきそうですね。
その通りです。この無意識の思い込みを、意志の力だけで変えるのは至難の業。

そこで、今日はご自身でできる、少し変わったテクニックをご紹介します。

 

ステップ①:あなたの「価値の条件」を見つけ出す

まず、「私は〇〇だから、価値がある」という、あなたが無意識に設定している「価値の条件」を書き出してみてください。
「優秀だから」「人気者だから」「成功したから」など、様々な条件があるはずです。

ステップ②:脳を混乱させ、その条件を無効化する

その条件は、絶対的な真実ではなく、単なるあなたの「思い込み」に過ぎません。
そこで、その思い込みを、脳を意図的に混乱させることで無効化します。

やり方は簡単。そのネガティブな言葉を、ポジティブな感情で言ってみるのです。

 

例えば、「私は営業できなければ価値がない」という思い込みを、
腹を抱えて大爆笑しながら、なんなら踊りながら、楽しそうに何度も言ってみてください。

言っている言葉はネガティブなのに、身体の感覚はポジティブ。
この矛盾に、あなたの脳は「あれ?『価値がない』って、楽しい言葉だったっけ?」と混乱し始めます。
この混乱状態になると、それまで深刻に捉えていた言葉が、感情を伴わない、ただの「音」に変わっていくのです。

ステップ③:「無条件の価値」を、新たにインストールする

脳が「私には価値が、あるんだっけ?ないんだっけ?」と混乱しているうちに、
すかさず新しい、あなたを力づける思い込みをインストールします。

「私は営業ができようができなかろうが、存在するだけで価値がある」といった言葉を、
今度は力強く、繰り返し唱えるのです。

記憶喪失の人に刷り込みをするように。
「そうか、私には元々、無条件で価値があったんだ!」と、脳に新しい“真実”を教えてあげましょう。

 

まとめ:Uさんへ。本当の安定は「条件」を手放した先にある

Uさん、いかがでしたでしょうか。

Uさんがドツボにハマっていたのは、無意識の「条件付き自己肯定」というOSの上で、
必死にアプリケーション(自己肯定感を高める方法)を動かそうとしていたからです。
まずは、OSそのものをバージョンアップする必要があったのです。

あなたがこれまでに築き上げてきたキャリアや成功は、本当に素晴らしいものです。
しかし、それはあなたの価値を「証明」するものではなく、
あなたの価値が「表現」された結果の一つに過ぎません。

その条件を手放したとき、あなたは本当の意味で自由になり、さらなる高みへと羽ばたいていけるはずです。


あなたの「無意識の条件」、プロと一緒に書き換えませんか?

今日の記事でお伝えしたセルフワークは手軽ですが、長年の根深い思い込みを一人で書き換えるのは、簡単なことではありません。
多くの場合、複数の思い込みが複雑に絡み合っています。

もし、あなたが本気で自分を縛る「無意識のルール」から解放され、ありのままの自分で、本来の力を発揮したいと願うなら、
ぜひ一度、プロのコーチを頼ってみてください。

客観的な視点からあなたの心の奥深くにある根本原因を特定し、それを安全かつ確実に書き換えるサポートをします。

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この記事を書いた専門家

中城 卓哉(なかしろ たくや)

パワーコーチ株式会社 代表取締役
経営者・管理職専門のビジネスコーチ

「私たちは夢を叶える会社です」を経営理念に、経営者や管理職が抱える「人の問題」に特化したコーチングを提供。科学的な理論と豊富な現場経験に基づき、幹部育成、チームビルディング、組織のビジョン設定などをサポート。クライアントが本来持つ能力を最大限に引き出し、ビジョンの実現に貢献することをミッションとする。「在り方」と「やり方」の両立を重視し、小手先のテクニックではない、本質的なリーダーシップ開発に定評がある。

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