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「顧客の絞込」が重要とわかっていて、なぜできないのか

「顧客を絞り込みなさい」というのは、マーケティングを学ぶと
必ずといっていいほど言われることです。

「誰でもOK」の店には行かないよね。
お客さんは「自分のためだ」と思うと反応するんだよ。
誰にでも響くコピーは存在しないんですよ。

というふうに、顧客属性を絞り込んで
あるセグメント(領域)のお客さんに集中してメッセージを伝える。
それが、マーケティングの王道セオリーだったりします。
 

・・・ということは、少し本を読めばわかるんです。
私も、会社員の頃からそれは知っていました。

ですが、これを実際にできる人というのは、かなり少ない。
クライアントのOさんも、絞込ができていませんでした。
 

で、なぜ絞込ができないのか。

神田昌典さんは、「お客を切り捨てるのが怖いんです」と
言っていました。

それも大いにあるでしょう。
今まで買ってくれていたお客さんを切り捨てると、
その分売上が下がる可能性がある。
社長としては、それはめちゃくちゃ怖いです。
 

それとは別に、Oさんと話していて気づいたことがあります。
多くの経営者が、顧客の絞込をできないのは、
「怖い」だけではなく、もう一つ、ブレる要素があったのです。

それは、
【ビジネスの視点だけで絞り込もうとしている】
ということです。
 

ビジネスについて考えているんだから、
ビジネスの視点で絞込をするのは当たり前です。

ですが、それだけだと、意思決定をしにくいことがあるんです。

なぜなら、この「ターゲットの絞込」というのは、
正解のない意思決定だからです。

ビジネス的に、どこに絞込をすれば利益が最大化できるか、
というのは、簡単に特定・推定できるものではありません。
どこに絞り込んでも、対象から外れる顧客はいますし、
絞込によって得るものもあれば、捨てるべきものもあります。

どこに絞っても、決定的な差が出ない。
最後は経営者の決断次第、なんてことが多いわけです。
 

Oさんと話していて、そのパターンが良く見えました。
「○○なお客さんもいるんですよ」
「××なお客さんも意外と多いんです」
「△△が響く人もけっこういたんです」
と、いろいろなお客さんにフォーカスが向く。

どのお客さんも同じくらいに売れる可能性があるので、
どこにフォーカスするかを決めきれないのです。

これが、「胸の小さい女性専用の下着」くらいに、最初から
明確なコンセプトを持ったビジネスならわかりやすいですが、
普通、そこまでの強い意志を持ってやっていませんから、
ターゲットはビジネスの視点で考えると、なかなか決まらないのです。
 

では、どんな視点を持って決めればいいかというと、
「社長の個人的な好み」からスタートして検討します。

Oさんには、こんな質問を投げてみました。
「今までのお客さんで、『この人ばっかりが来てくれたら最高』と
 思えるくらいOさん自身が好きなお客さんって、誰ですか?」

そう、どの層に絞り込んでも、ビジネス的に決定的な差がないのなら、
自分の好みで決めちゃえばいいんです。

たいして根拠がなくたって、「そういう人が好きだから」で十分。
それでも、絞込をしないで特徴がないよりずっといいです。
 

さらにいうと、社長や社員が「こういうお客さんが好きだ」といえる
お客さんに絞って営業やマーケティングを仕掛けていくと、
そこにワクワクした感情や情熱を持つことができます。

その情熱は、たとえばコピーライティングに伝わっていきますし、
接客態度や営業姿勢にも、言葉にならないけど表れます。

そして、その「言葉にならない」違いが、お客さんに響いて
いい反応を得ることができたりするのです。
 

どうせ仕事をするなら、情熱を持って
「この人のために良くしてあげたい」と思える相手に
全力で仕事をした方がいい。

だからこそ、「自分たちが好きだと思えるお客さん」に
ターゲットを絞り込んでみるのです。

客観的な視点だけではたどり着けない
ターゲティングができるようになりますよ。
 

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