★いつまでも認めてもらえない後継者が社長に認めてもらえた話
もう何年も前ですが、毎月継続して勉強会をしていたことがあります。
その勉強会に、毎回のように来てくれていたKさんという方がいまして、
あるお店の2代目の方だったんです。
素直で真面目な方で、お酒を飲みながら話していても
「そうだったんですね! すごいことに気づきました!」
と、毎回新たな発見をしてくれて、
講師冥利に尽きるなと思っていたんですが、
あるとき、Kさんがこう言ったんです。
「うちの父親が、なかなか私のやることをわかってくれないんです」
「すぐにネガティブなことを言って、邪魔してくるんです」
Kさんとはお付き合いも長かったので、
そのまま飲みコーチングになってしまいまして(笑)、
そのとき、こんな質問をしたんです。
「Kさんはお父様がわかってくれないと言いますけど、
Kさんはお父様のことをわかっているんですか?」
Kさんは言葉に詰まってしまいました。
お父様に対する対抗心や「認めてもらえない」気持ち、
「もっとこうすればいいのに」という向上心はあるけど、
創業者で代表者であるお父様の思いや考え、気持ちは
想像したこともなかったんですね。
こういうことって、よくあるんです。
私も実家は商売をしていますが、父の苦労をわかったのは
自分が独立してからでした。
それまでは、「頭の固い、短気なオヤジ」と思っていました(笑)
「お父様は創業者で、店に対して全部の責任を負っていますよね。
長年やってこられたから、お客様の信頼もあるでしょう。
お仕事に対する思いやこだわりもお持ちなんじゃないですか?」
「で、それをキャリアが半分にも満たない息子に
『それは古い』とか『違う』とかって言われたら、
Kさんだったらどう思います?」
「・・・それは、腹が立つし、
『お前は何もわかってない』って思うでしょうね」
「もう少し父親の話を聞いてみます」
Kさんは素直な方なので、すぐにお父様の思いを感じたのでしょう。
接し方を改めたそうです。
それから数カ月後、Kさんにお会いしたときに、こう言われました。
「最近、父が私のやりたいことを手伝ってくれるんですよ」
「少しずつ、任せてもらえるようになってきました!」
お父様にもお話を聞いたことがありますが、
「最近は息子に任せて、俺は出かけちゃうんですよ」
と、楽しそうにおっしゃっていました。
お父様の反応が変わってきたのは、Kさんの態度が変わったから。
特に親子だと、「どうしてわかってくれないんだ!」と思いがちですが、
たとえ親子でも、考え方は違って当たり前。
まずはこちらから、相手を理解してみましょう。