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【コーチング起業の罠】いきなり高額商品を売ろうとしていませんか?凡人が確実に成功するための泥臭いステップ

この記事のポイント

  • 多くのコーチング起業塾が教える「いきなり高額商品を売る」戦略は、実績のない駆け出しコーチにとっては失敗する確率が極めて高い危険な罠です。
  • 失敗の主な原因は、顧客からの信頼不足と、コーチ自身の「高額請求へのメンタルブロック」にあります。
  • コーチングで確実に成功する道は、派手なジャンプではなく、「500円」といった少額から始め、徐々に価格と自信を育てていく「泥臭い」ステップを踏むことです。
  • きらびやかな成功譚に惑わされず、自分の現在地に合った着実な一歩を積み重ねることが、長期的な成功への唯一の道です。

「半年で月収50万円!」その甘い言葉、信じていませんか?

最近、コーチングを仕事にしたいという方から、驚くような話を聞きました。なんでも、最近の「コーチング起業セミナー」では、

「経験がなくても、半年で50万円のコースを作って売ってきなさい」

と教えているんだそうです。

これを聞いて、私は血の気が引きました。なぜなら、これこそが私が独立当初に実践し、見事に転げ落ちるように食えなくなった、失敗パターンそのものだったからです。

なぜ「いきなり高額商品」戦略は99%失敗するのか?

冷静に考えれば分かることですが、この戦略は、普通の人が成功するには、あまりにも無理のあるプランです。なぜなら、そこには3つの、越えがたい壁が存在するからです。

理由①:顧客は「実績のない人」に大金は払わない

まず、当たり前の話ですが、お客様の立場で考えてみてください。コーチングの実績も経験もほとんどない、駆け出しのコーチに、いきなり50万円もの大金を払う人が、そうそういるでしょうか?答えはNOですよね。

理由②:あなた自身が「50万円の価値」を信じられない

そして、こちらの方がより根深い問題です。コーチであるあなた自身が、「自分のコーチングに50万円を請求していいのだろうか…」「もし満足してもらえなかったらどうしよう…」という、強い不安と罪悪感に苛まれることになります。この自信のなさは、必ずお客様に伝わります。

理由③:常に新規顧客を探し続ける「自転車操業モデル」の罠

さらに、マーケティングの視点からも問題があります。50万円のコースが終わった後に、「もう一度50万円でお願いします」となるお客様は、よほどコーチングで直接的な金銭的リターンを得られる経営者などに限られます。つまり、このモデルは常に新規の契約を取り続けなければならず、精神的にも体力的にも、非常にしんどいビジネスモデルなのです。

この戦略で成功できるのは、よっぽど営業がうまいか、よっぽどメンタルが強いか、よっぽどの天才か。いずれにしても、普通の人には至難の業です。

凡人が天才に勝つための、唯一にして最強の戦略

では、私のような凡人は、どうすればコーチングを仕事にできるのでしょうか。それは、派手なホームランを狙うのではなく、地味で、着実なヒットを打ち続けることです。

私が「所持金38円、全財産1000円」というどん底の状態から這い上がり、16年以上この仕事を続けてこられたのは、これからお話しする「泥臭いステップ」を、ただ愚直に実践したからに他なりません。

コーチングで確実に成功するための「泥臭い」3ステップ

ステップ①:まず「500円」から始め、お金をいただく感覚に慣れる

いきなり50万円を目指すのではありません。まず、たった500円でいいので、お金をいただいてコーチングを提供する経験を積んでください。これまで無料でしかやったことがない人は、たとえワンコインでも、お金を請求することに緊張するはずです。この「お金をいただく」という感覚に、まず心と身体を慣れさせることが第一歩です。

ステップ②:徐々に単価を上げ、「1万円の壁」を超える

500円で提供することに慣れたら、次は1,000円、3,000円、5,000円と、自分自身の自信の成長に合わせて、少しずつ価格を上げていきます。そして、一つの大きな目標として、1セッション10,000円をいただけるようになることを目指しましょう。この「1万円の壁」を越えられたとき、あなたはコーチとして、次のステージへの扉を開くことになります。

ステップ③:収益が安定したら、本当の勝負が始まる

1セッション1万円で、ある程度のクライアント数を確保できるようになると、コーチングでの収益は安定し始め、「コーチングで生活していく」ということが、リアルな現実味を帯びてきます。ここまで来て初めて、あなたは次のステップ、つまり、より高単価で、より長期的な関係性を築くための戦略を学ぶ段階に入るのです。

まとめ:派手なジャンプより、着実な一歩を

一気に50万円を稼ぐ、というのは、短期的にはとても魅力的に聞こえるかもしれません。しかし、そのきらびやかな成功譚の裏で、99%の人が挫折し、業界を去っていっているという現実から、私たちは目を背けてはなりません。

焦る必要はありません。遠回りに見えても、自分自身の心の成長に合わせて一歩ずつ進むこと。それこそが、凡人である私たちが、この厳しい世界で長く生き残り、本当にクライアントに貢献できるようになるための、唯一の道なのです。


コーチとして、本当のスタートラインに立ちたいあなたへ

もしあなたが、「半年で50万円!」といった謳い文句のナントカ塾に入ったけど、全くうまくいかない…と悩んでいるなら。今日の話が、その答えになったかもしれません。

今回ご紹介した「ステップ③」以降の、コーチングで安定的に収益を上げていくための、より具体的な戦略とマインドセットについては、私が7時間にわたって語り尽くした、こちらのセミナー動画で全てお伝えしています。ご興味のある方は、ぜひご覧になってみてください。

コーチングを仕事にして行くための泥臭い方法


この記事を書いた専門家

中城 卓哉(なかしろ たくや)

パワーコーチ株式会社 代表取締役
経営者・管理職専門のビジネスコーチ

「私たちは夢を叶える会社です」を経営理念に、経営者や管理職が抱える「人の問題」に特化したコーチングを提供。科学的な理論と豊富な現場経験に基づき、幹部育成、チームビルディング、組織のビジョン設定などをサポート。クライアントが本来持つ能力を最大限に引き出し、ビジョンの実現に貢献することをミッションとする。「在り方」と「やり方」の両立を重視し、小手先のテクニックではない、本質的なリーダーシップ開発に定評がある。

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