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経営者は「失敗力」を磨くべし!

先日、クライアントのSさんと7回目の面談でした。

Sさんは社員数10名前後の会社の経営者で、
一時期は業績が奮わなかったんですが、ここ2期ほど
きちんと黒字化して経営が安定してきています。

Sさんとのコーチングは、内面についての話が多く、
「どんな在り方で経営するか」を毎回深掘りしています。

 

先日の面談では、
「だいぶメンタルも安定してきて、チャレンジもできるようになってきました。

だけど、チャレンジしつつもどこか保険をかけるというか、
失敗しても痛手を負わないように振る舞っているんです。

そういうところが、まだ振り切れていない感じなんです」

という話がありました。

 

経営者たるもの、会社を維持する必要がありますから、
会社の存続が危ぶまれるような博打を打つべきではありません。

きちんとリスクを見極めて、最悪のケースには十分備えながら
チャレンジしていく姿勢が求められます。

そういう意味では、Sさんのリスクへの対応やバランス感覚は
素晴らしいものだと言えるでしょう。

 

ですが、リスクを怖れるあまり、安全領域に留まってしまい
無難な選択しかできないのでは困りますよね。

それでは、変化も成長もできないので、
環境が目まぐるしく変わる現代では衰退してしまいますし、
本当に実現したいビジョンにも届きません。

Sさんはバランス感覚が抜群ではありますが、
バランスを取ることばかりにエネルギーを使ってしまい、
強いリーダーシップを発揮できずにいたのが課題でした。

 

そこで、いろいろな問答をしながらこんな話をしたんです。

 

「Sさんは剣道をやってますよね。
剣道の稽古で、打たれないようにと半端な面を打っていたら
それはいい稽古と言えるでしょうか?」

「いや、それはダメですね。0.8本の面をいくら当てても
それは一本にはなりません。
剣道の先生にもよく言われるんです」

 

「ですよね。私が剣道をしてたときの先生もそう言っていました。
たとえ返し技を打たれるとしても、
それを怖れずに一本の面を打ちきるのが大切じゃないですか」

「まあ、そうですよね。
そうか、自分は会社経営でもそういう姿勢でやってたのか…」

 

「たとえば社内で、A案とB案の2つに意見が分かれているとき、
最後にどっちにするかを決めるのは社長しかいません。

それでうまくいっても失敗しても、社長が責任を持つんですよね。

そこで失敗を怖れて中途半端なまま決断を先延ばしするのは
0.8本の面を打つようなものじゃないですか?」

「あー、自分はそうやって、中途半端な面を打ってましたね…
そうか、失敗する覚悟みたいなのがなかったんだな…」

 

いやぁ、中学の時に剣道をやってて良かった(笑)

こういう話をしながら、Sさんは
「失敗しても自分がその責任を負う覚悟」
「失敗を怖れず、自分がいいと思う答えに決める勇気」
を持とうと思われたようでした。

 

私たちは、やはり失敗はしたくないですよね。
だから、「失敗しない」選択をしようとしがちです。

もちろん、致命的な失敗は避けるべきですが、
ほとんどの失敗は、その後で取り返しがつきます。

採用した社員が、実はあまり仕事ができなかったとか、
強気の見積もりをしたら、競合に負けてしまったとか、
社員を強く叱ったら、会社に来なくなってしまったとか…

大変ですが、リカバリーが不可能なものではありません。

 

その、「失敗したときの痛み」「リカバリーの苦労」を
引き受ける覚悟みたいなものが必要なんです。

これを引き受ける力が強ければ強いほど、
その人の言葉は力を持つし、その姿勢が周りに影響力を持ちます。

失敗を糧に成長するのも、失敗を受け入れた人の特権です。

 

いかに前向きに失敗するか。
その失敗からどれだけのことを学ぶか。

この「失敗力」が、リーダーには必要になってきます。

 

失敗は経験値。

たくさんの失敗が私たちを育ててくれますから、
失敗を怖がる気持ちをぐっとこらえて、一歩踏み出してみましょう。


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