何年か前に、東京のIT企業の社長さんを紹介され
3ヶ月ほどコーチングさせていただいたことがあります。
その社長さん（Oさん）は、もともとやり手の経営者で、
コーチングする前から大きな会社だったんですが、
コーチングしていた期の売上高と
その次の期の売上高をみると、
3億円ほど売上高が上がっていました。
また、私の記憶違いでなければ、社員数も大きく増えていて、
以前の1.5倍近くになっていたんです。
「これ、全部コーチングのおかげですよ！」
なんて言うわけではなく、
業績アップはOさんの手腕だと思うんですが、
その「手腕」を発揮するために
コーチングがお役に立っていたなと思う点があります。
それは、
『社長のストレスが、大きく軽減された』
という点です。
守秘義務を守った範囲でご説明すると、
そもそもコーチングのときのテーマが
「社員との関係で強いストレスを感じる」
というものでした。
そのストレスのせいで、仕事にもプライベートにも
大きな悪影響が出ていたんです。
6回のコーチングの中で、ストレスの根本的な原因を特定し、
原因を解消することで、ストレスを感じなくなりました。
コーチング以前は、
「社員に舐められてはいけない」
「私の言うことを聞かない幹部がいて、ストレスになる」
「常に尊敬される人物でいなければならない」
というように、常に緊張している状態で
社員との関係も良くなかったようなのですが、
これらの考え方を、根本からごっそり変えてしまったので
ストレスなく自然体で仕事ができるようになったというわけです。
社長のストレスが軽くなるだけでそんなに売上が変わるのか？
という疑問も起こるのではないかと思いますが、
実は、社長のストレス軽減は全社に大きなインパクトが起こります。
というのも、「選択の質は感情の質に比例する」からです。
つまり、「落ち着いている、積極的、余裕がある、建設的」のような
いい感情の状態の時にする選択は、
確実性があって積極的で、余裕を持って決めた建設的な選択になり、
「イライラしている、消極的、焦っている、批判的」な状態では
不安定で消極的、確実性もなく場当たり的な選択になるわけです。
そして、社長というのは会社の中で
最も多く、最も重要な選択をする人ですから、
その選択の質によって、会社の業績や雰囲気、社員の働きなども
大きく変わってしまう、というわけです。
ですから、会社にコーチングを導入する場合は、
ぜひ「上から」コーチを付けていただきたいと思います。
上司のメンタルが改善し、マネジメント力が高まると、
その部下のメンタルも改善し、生産性が上がります。
やはりメンタル状態が良くなくて、余裕がないと
短期的・場当たり的なマネジメントになりやすいです。
仮にコーチをつけることで
クライアントの生産性が３０％伸びる、とすると、
それで、社員数３０人の会社に導入したとき、
一般社員にコーチをつけると、１人が３０％生産性向上します。
管理職にコーチをつけると、管理職の生産性が３０％向上し、
その部下５名が１５％生産性向上します。
経営者にコーチをつけると、経営者の生産性が３０％向上し、
その部下である管理職５名が１５％、その部下２５名が７．５％生産性向上します。
これは単純化した例で、現実に必ずこうなるわけではありませんが、
伝えたい意図は受け取っていただけたのではないでしょうか。
組織内で影響力の大きい人から伸ばしていくほうが
全体に与えるインパクトが大きい、ということです。
トップの在り方一つで、会社は如何様にも変わるというのは
〇〇○モーターの例を見ても良くわかります。
リーダーの立場にある方は、自分のメンタル状態を
良く保つための時間を、少しでも取っていただくと
全体の生産性がぐっと上がるのでおすすめですよ(*´ω｀*)
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